子ども虐待と治療的養育 児童養護施設におけるライフストーリーワークの展開

親のいない子どもや虐待を受けた子どもの養育と自立を目的とする児童養護施設では、家族を遠く離れた子どもたちが、複雑に交錯する想いを胸に生きている。施設の生活で出会う子どもたちの深い怒りや哀しみ、はからずも課せられた自らの運命への切実な問いかけ―この声なき声に応える臨床試論として、自らのナラティヴを紡ぎ人生の歩みを跡づける「ライフストーリーワーク」の理論、それにもとづく治療的養育の理論と実践を報告する。子どもと事実を分かちあいながらその自己形成を見守る「名もなき英雄」としての支援者の条件を問う。






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