性はこころの問題であり、人格の問題であり、このことについては、古今東西、非常に幅広く論じられてきた。だが、そのとらえ方には、文化・歴史によって大きな違いがある。「性依存症」はまだ日本では認知度も低く、治療も限られた専門機関でしか扱われていない。近年、徐々に注目されつつある性的嗜好行動への治療的アプローチとして、海外の知見も踏まえ、さまざまな立場から、第一人者の先生方に日本の現状を論じていただいた。「性依存症」の理解を深め、新たな治療の方向性を示唆する1冊となるだろう。