子どもの精神科臨床

エド(Ed)とは何か? それは、Eating Disorderの頭文字をとって名づけたもの。著者ジェニーは自分の中に潜む摂食障害を、1人の人格としてとらえエドと呼ぶ。「君は太っているよ」とささやくエドの声。このエドの思考と、自分の健康な部分の思考とを認識し、区別し、それに従わないようにしていくことで、エドとの別れを実現し、摂食障害を克服する。やせ願望、過食嘔吐をそそのかす声、拒食を強いる声、それは、実はみんな自分自身のものというよりも、摂食障害エドという病気が引き起こす症状なのだった。ユーモアと希望に満ちながら、実践的で現実的でもある本書は、当事者に対しては回復への具体的なアドバイスを与えてくれる。家族や友人、医療・教育関係者に対しては、摂食障害に苦しむ人の体験がどのようなものなのか、しかし回復を目指して毎日歩んでいくことで、必ず回復へとつながっていく、ということを教えてくれる貴重な体験談となっている。






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