過去30年間にわたり、肺HRCTはびまん性肺疾患の集学的評価に不可欠な技術として発展してきた。第6版となる本書は、放射線科医と呼吸器科医を対象に、常に進化し続ける胸部画像診断分野の最先端技術を提供し続けるゴールドスタンダードリファレンスである。初版執筆メンバーが確立し読者から高い評価を受け続けているレイアウトとスタイルは、欧米から集められた新たな執筆者チームが参加した本改訂版でも継承されている。さらに様々な領域における胸部画像診断について、最近の進歩のみならず重要な概念的変化についても最新情報を提供する。また、HRCT所見と鑑別診断、HRCTを使用して評価する一般的な肺疾患の特徴について権威あるガイダンスを提供するなど、新たに掲載された多数の画像とアップデートされたコンテンツによって強化された一冊である。 【特徴】 ・肺疾患の組織学的所見のフルカラー図版を新たに採用し、HRCTで見られる発現と関連づけている。 ・各章で特定のHRCTの所見と鑑別診断をレビューし、多数の新たな図版も取り入れた。 ・各章をアップデートしてHRCTによる診断の現在の技術水準をレビューし、びまん性肺疾患の最新分類、新たに扱う疾患とその外観、それらの診断におけるHRCTの利用などを解説する。 ・間質性肺疾患の最先端のHRCTスキャン像とHRCTにおける特徴を提示する。 ・間質性疾患及び気腔疾患の鑑別診断と、診断に最も有用なHRCTにおける特徴をまとめた表を収載する。 ・診断アルゴリズムを提供する。 ・正常所見と異常所見の識別に有用な、HRCTで見られる正常解剖と変異像の図版を取り入れている。