
多機能型精神科診療所による地域づくり チームアプローチによる包括的ケアシステム
日本の精神科医療は、入院中心から地域ケア中心への転換期にあたり、地域活動の広まりを見せ、その過程で精神科地域ケアのこれからの方向性を模索している。近年は精神科デイケアの実践を契機に、精神科診療所にも精神保健福祉士・作業療法士・心理士等のコメディカル職員が増え、多職種によるチームが精神科外来に形成されつつある。外来診療の場に看護やコメディカルが増えるとともに、必要に迫られて訪問診療や訪問看護等のアウトリーチを実施する多職種で多機能な精神科診療所も徐々に増えてきた。障害を持つ人たちが地域で暮らしていくために必要なのは、1自尊心を持つこと、2再発しない生活を維持すること、3どんな場面でも自立の可能性を探ること、4お互いに(支援者側も)生きて良かったと思える人生を歩むこと、である。本書では、精神科医療が地域ケア中心に移行してゆく中で、将来の日本の精神科地域ケアを支える仕組みを検討していく。
- 著者:窪田彰/編著
- 発売:2016年04月
- 出版社:金剛出版
- 価格(税込):2,970円
(版元品切れの際は、入手できませんのでご了承くださいませ。)